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TEXTILE MUSEUM vol.6

2022年02月28日

TEXTILE MUSEUM vol.6

TEXTILE NAME#6  Floral Meisen print

 

FEATURE COLLECTIOIN

2014 SS COLLECTIOIN

―TAKE A BOW!!―

 

IMAGE WORDS OF COLLECTON

 

THE STORY OF TEXTILE

 

ドラマティックな恋の始まりから終わりを、ひとつの物語の舞台のように見立てて表現したコレクション。拍手喝さいのカーテンコールに応え、終幕後に観客に向けて一礼をするさま…“TAKE A BOW” というキーワードを象徴としています。

 

この時つくった、かすれたような質感の花柄のテキスタイルは、“ほぐし織”という織物をモチーフにしたもの。日本だと銘仙が有名ですが、元はフランスのリヨンで開発された技法で、かのマリーアントワネットもドレス生地に取り入れたとか。

 

“ほぐし織”はとても手間のかかる技法で、経糸にざっくり横糸を組んで1枚の布に仮織し、プリントを施します。糸が染まったら、仮織の糸を抜いて、ほぐして糸に戻し、再び織機で織り上げていきます。その行程で生じる微妙なずれによって、かすれたりにじんだようなニュアンスが生まれ、奥行きのある柄が生まれるのです。

 

このFloral Meisen print柄は、その“ほぐし織”の雰囲気をより表現できるよう、生地自体に織りの立体感があるものを選んでプリントを施しました。大柄で春らしいヨーロッパの雰囲気がある花柄が、和っぽいニュアンスでプリントされた、とてもお気に入りのテキスタイル。

スカートやワンピース、パンツなどをつくりましたが、当時の展示会でもとても評判がよく、残布は1回椅子に張ったくらいで、もうあまり残っていないかも。また復刻したい柄ですね。