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TEXTILE MUSEUM vol.23

2023年07月31日

TEXTILE MUSEUM vol.23

TEXTILE NAME#23 “Uchiwa” Print

 

2015 SUMMER

 

 

THE STORY OF TEXTILE

2015年に、伊勢丹 新宿店の1階で、「KEITA MARUYAMA × ISETAN YUKATA 日本の夏-日本の恋-」という、僕がプロデュースした浴衣を紹介するイベントが行われることになりました。それに向け、シーズンのコレクションとは別に、新作浴衣を8つほどラインアップ。今回ピックアップした「うちわ柄」もそのひとつで、着物の幅でつくられたテキスタイルです。

 

このうちわ柄は、和柄や日本の夏のモチーフをあちこちに散りばめ、どこを見ても季節感が感じられるように仕上げました。霞や流水紋、瑞雲などの和柄に、中秋の名月や赤とんぼなど8月を思わせるモチーフ、萩や尾花(ススキ)、女郎花やなでしこ、桔梗など秋の七草に象徴される草花たち……。KEITA MARUYAMAおなじみのドラゴンなどがあしらわれています。
この時は、スタイリストの佐々木敬子さんや、女優の桐島かれんさんとコラボレーションした柄も加わり、古典的なモチーフに大人のモダンさが漂う浴衣が揃いました。


当時の伊勢丹の社長である大西洋さんから、せっかくの浴衣を着ていく場所が欲しいよね、という話があり、販促イベントとして始めたのが、僕がプロデュースする「おしゃれ盆踊り」です。シンガーの野宮真貴さんが「東京は夜の七時音頭」や「スウィート・ソウル・レヴュー -盆踊りVersion-」を披露したり、MEGUMIさんがMCにこれをきっかけに目覚めたり、盆踊り協会のおばさまがいたり、初期から協力してくれて、欠かせないメンバーがたくさんいるんです。

このイベントには、本当におしゃれな人たちがたくさん集まります。KEITA MARUYAMAでは90年代から京都丸善さんと浴衣をつくっているので、その当時のものだったり、2000年代の第二期のものだったり、今のように洋服地でつくったもの、それぞれの時代の浴衣を着た方がいて、もしかしたらこの「うちわ柄」を着た方もいらっしゃるかも。イベントの参加は、KEITA MARUYAMAの浴衣でなくてもまったく構いませんし、浴衣を着ていなくても大丈夫ですよ。